〔書籍〕発達障害の子どもたち、「みんなと同じ」にならなくていい。

こんな人におすすめ

・発達障害のある方と関わる方
・発達障害を持たれている方

 

カンタンまとめ

  1. 発達障害の方と関わる事業運営する社長が語る「発達障害の世界を変える仕組み」の話。
  2. 本人もADHDの傾向があり、友人関係もうまくいかなかった青春時代。
  3. 焼肉屋でアルバイトしたとき、そこの焼肉屋のオーナーさんの人生が変わった一言。「人と違っているって素晴らしいんだ」

この本を読もうと思ったきっかけ
この発達障害の業界では、知らない人はいない会社の社長が書いた本なので興味があった。

著者情報

株式会社LITALICO。長谷川氏は、入社二年目にして創業者直々の指名で社長に抜擢される。この時長谷川氏、弱冠24歳。そして2016年東証マザーズに上場する。1985年生まれ。

・就労支援サービス全国58ヶ所。
・発達障害のある子供を中心とした教室70教室。
・小学生へのプログラミング教室や子育て中の親に向けたメディアも展開中。「リタリコ」で検索。http://litalico.co.jp/

 


〔この本のまとめ〕

障害は人でなく、社会側にある

「今の社会に眼鏡やコンタクトレンズがなかったら,「障害者」としてカテゴライズされる人は相当多いと思いませんか?」

ひげ先生

確かにそうですよね。
世の中には、視力が悪くて生活に不自由をきたす方も多くいます。
しかし、眼鏡やコンタクトレンズを使い視力をサポートします。
わたしのまわりでも10人中1人は、眼鏡やコンタクトレンズを使用しています。

「視力が悪い方」も「発達障害者」も同じです。
集中力、コミュニケーションが苦手な方には、それを補うようなITツールや職場環境があれば、障害はなくなっていきますね。
視力が悪い方→(補うもの)眼鏡、コンタクトレンズ
発達障害→(補うもの)ITツールや職場環境の改善

著者の言われるように、「障害は人でなく、社会側にある」。社会の側に、障害者が困難を解決するサービスや技術があれば、障害はなくしていけますね。

著者の人生が変わった一言

「私たちは、今まで何百人もバイトさんを見てきたけれど、あつみくんは明らかにみんなと違っている。だからもしかしたら、世界を良くしていくような特別な才能があるのかもしれない」

ひげ先生

著者は、幼稚園の頃「問題児」と言われ毎日のクレーム電話。
小学生時代では、じっとできず教室を飛び出して野山で過ごしてしまうような生徒でした。

中学生になると、友達から「お前は、俺らと違う」と言われ無視されたり、友人トラブルから殴られて顔が骨折してしまったこともありました。

学校では「人と違う」ことを「良くないこと」と教えられ、集団行動や学力で生徒を評価します。

しかし、焼肉屋のオーナーさんからの一言で人生が変わりました。
人と違っているということは素晴らしいこと。才能になる。と考え方が変わりました。
学校では評価されにくい子が、場所を変えたらヒーロー・ヒロインになれるんです。

情報収集の大切さ

「①_お子さんの特性をより深く「知る」こと
②_個別最適な方法でお子さんの「成功体験」を積み重ねること」

ひげ先生

①_お子さんの特性をより深く「知る」こと
診断名「ADHD」の子には、いろんな特性がありますね。
診断名だけで支援の方向を決めてしまうのは、危険だと思います。
保護者さんまたは本人との面談や関係機関からの情報収集が大切です。
また、心理検査(人格・性格テスト)も有用でしょう。

②_個別最適な方法でお子さんの「成功体験」を積み重ねること
成功体験を積み重ねるような仕組みが大切ですね。
大切なのは、「成功体験の数」なのでSSTや訓練のレベルを下げることを恐れてはなりません。
こどもたちは「できる」が増えると、だんだん難しいことへのチャレンジしたい願望に変わってきます。笑


この本をざっくりまとめると

  1. 障害は人でなく、社会側にある。

  2. 学校では評価されにくい子が、放課後等デイサービスではヒーロー・ヒロインになれるようにする。

  3. 発達障害の子の評価を、「学校バージョン」「学校以外バージョン」を作りましょう。

    「学校バージョン」のように勉強や集団行動が必要なこともあります。

    「学校以外バージョン」では、その子の特性に応じた課題を作成し、「成功体験の数」を大量ゲットできるようにしましょう。

 

 

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